50代・60代から始める終活のスケジュール!
「終活を始めたいけど、もう50代後半(あるいは60代)。手遅れではないだろうか?」
このブログを読んでくださっているあなたも、そう感じているかもしれません。
ですが、安心してください。終活を始めるのに「遅すぎる」ということは絶対にありません。
むしろ、50代後半から60代は、仕事が一段落し、体力・判断力ともに充実している「終活を始めるのに最も理想的な時期」です。
この年代の終活は、死への準備ではなく、「残りの人生を自分らしく、軽やかに生きるためのデザイン活動」です。
この記事では、「何から手をつけていいか分からない」という不安を解消し、あなたが無理なく終活を進められる具体的なロードマップ(スケジュール)を【3つの期間】に分けて解説します。
1. 50代・60代が終活を始めるべき「決定的な理由」
なぜ、この時期の終活が「理想的」なのでしょうか?それは、この年代にしか持っていない「時間」と「能力」があるからです。
理由1:判断能力が確かなうちに「重要な決定」ができる
財産分与、遺言書の作成、延命治療の意思決定など、終活の核となる部分は、ご自身の判断能力が確かなうちに行う必要があります。認知症などで判断能力が衰えてしまうと、これらの決定は家族に委ねざるを得なくなります。
理由2:体力があるうちに「生前整理」ができる
終活で最も体力を使うのが、自宅の生前整理(モノの片付け)です。50代・60代であれば、重い家具の移動や、長時間の片付け作業に耐える体力があります。体力が衰えてからでは、業者に依頼するしかなく、費用もかさんでしまいます。
理由3:時間的な「余裕」が生まれる
定年退職などで仕事から解放され、自由に使える時間が増える時期です。焦らず、ご自身の人生を振り返りながら、じっくりと終活に取り組める時間的余裕が生まれます。
2. 【終活ロードマップ】無理なく進める3つの期間別スケジュール
終活の範囲は広いため、すべてを一気にやろうとすると必ず挫折します。以下の3つの期間に分けて、ご自身のペースで進めていきましょう。
第1期:【着手期】「情報」と「意思」の整理(~1年目)
この期間は、体力を使わずに、頭の中と情報を整理することに集中します。
Step | やること | 目的と効果 |
Step 1 | エンディングノートを書き始める | 終活の全体像を把握。何が不安で何からすべきか明確になる。 |
Step 2 | 資産・負債の「洗い出し」 | (財産目録の作成) 銀行口座、保険、負債など、すべての「情報」を紙に書き出す。 |
Step 3 | 医療・介護の「希望」を記録 | 家族の精神的負担を軽減。延命治療の有無、病状の告知の希望などを記録。 |
Step 4 | デジタル遺品の整理 | SNSやネット銀行のパスワードなど、家族が把握できない情報を整理。 |
第2期:【実践期】「モノ」と「契約」の整理(1年目~3年目)
情報が整理できたら、いよいよ具体的な行動に移ります。体力が最も必要な期間です。
Step | やること | 目的と効果 |
Step 5 | 「生前整理」の実行 | 家族の物理的な負担を軽減。「使わないモノ」から処分を始める。 |
Step 6 | 不要な「契約」の解約・見直し | 使っていないクレジットカード、休眠口座、過剰な保険などを解約し、老後の支出を削減。 |
Step 7 | 葬儀・お墓の「事前相談」 | 家族の希望を踏まえ、費用相場を知り、葬儀社や霊園の候補を絞る。 |
Step 8 | 遺言書の検討と専門家への相談 | 相続トラブル防止のため、特に必要な場合は弁護士や司法書士に相談。 |
第3期:【継続期】「人生」と「記録」の更新(3年目以降)
終活は一度やったら終わりではありません。「人生をデザインし続けること」こそが終活の最終形です。
Step | やること | 目的と効果 |
Step 9 | エンディングノートの「更新」 | 財産や医療の希望は変わるため、年に一度(誕生日など)見直しの日を設ける。 |
Step 10 | 家族との「確認」の場を設ける | 年に一度、食事の場などで、「書類の場所」や「現在の希望」を軽く伝える。 |
Step 11 | 「新しい目標」を設定する | 終活で整理して生まれた時間や余裕を使い、「やりたかったこと」にチャレンジする。 |
3. 「遅すぎる」という不安を払拭する3つの秘訣
「もっと早くやっておけばよかった…」という後悔をなくすための3つの心構えです。
秘訣1:「完璧主義」を捨てる
終活に満点はありません。すべてを完璧にやろうとする必要はなく、「家族が大きく困らないレベル」を目指すだけで十分です。今日、エンディングノートの1ページでも書ければ、それは立派な一歩です。
秘訣2:「モノ」の整理は「プロ」を頼る
体力的な負担が大きい生前整理は、すべてを自分でやろうとせず、必要であれば不用品買取や整理の専門業者を頼ることを躊躇しないでください。プロの力を借りることは、賢明な判断です。
秘訣3:「未来へのデザイン」だと意識を変える
終活は「終わり」の準備ではなく、「残りの人生を最高に生きるためのデザイン」です。整理してできた時間やスペースを使い、「旅行に行く」「新しい趣味を始める」など、ポジティブな目標を立てて取り組むとモチベーションが維持できます。
まとめ:「今」があなたの終活のベストタイミングです
50代・60代は、体力、時間、判断力のすべてが揃った、終活のゴールデンエイジです。
「遅すぎる」という不安は捨てて、「これから、どう生きるか」という視点で終活をデザインしていきましょう。

まずは、最も手軽なエンディングノートの作成から。このブログが、あなたの軽やかな一歩を後押しします。